中学受験について

受験科目

通常は、4科目(算数,国語,理科,社会)と2科目(算数,国語)があります。
学校によって、4科目受験のみ、2科目受験のみ、4科目,2科目併用とあります。

■4科目,2科目併用型
1.最も新しい受験タイプで、まず、2科目で全体の60%〜80%の合否を決め、残りを理・社を含めた合計で合否を出します。
この場合、2科目のみでの受験も可能ですが、4科合計の選考には残れません。
受験校の中に4科目受験校がない場合は、2科目受験にシフトしたほうが負担が少ない分、有利と思われます。
但し、前年まで、併用型だった学校が、4科目受験に変更になる場合もあります。

2.4科目と2科目が受験日によって異なり、併用型で選考する日または、4科目のみで選考する日と2科目のみで選考する日に別れている学校があります。この場合、受験日によって科目数が違うので注意が必要なのは当然ですが、受験科目数で大きく偏差値に差がある場合があるので注意が必要です。


■4科目受験
算数・国語各50分で、各100点満点、理科・社会が時間が短く配点も低い学校が多いようです。
また、高偏差値校は、ほとんどが、4科目受験となっています。

■2科目受験
算数と国語のみによる受験です。



受験内容(問題の形式と解答方法)


■問題の形式
文章題の大問題を中心に4 〜 6問程度の問題量で、前半の計算問題の得点のウエイトが低く、大問題中心になっている場合が多いようです。それに対し、文章題が中問題中心で、問題量が
10問〜 12問程度で、計算問題、文章題関係なく得点のウエイトにそれほど差がない形式があります。当然対策は、それぞれ違い、後者の形式の学校を受験するのに文章題中心に勉強を強いられていた生徒がいました。
この生徒の場合、計算問題から順番に解くようにアドバイスしただけで志望校の合格ラインを越えることができました。ようするに後者の場合、計算問題と文章題の得点の配分がほぼ同じなのですから、計算問題から解いていくことが重要です。

■解答方法
文章題において、解答だけを書けばよい学校と途中式を書かなければいけない学校があります。途中式を書かなければいけない学校の場合、たとえ解答が正解であっても途中式を書かなかったり、間違えていた場合は、不正解にされたり、部分点しか与えられなかったりします。

以上のように科目数や偏差値だけで学校を選択してしまうと対策が取り辛く、お子さんの向き不向きによって、レベルや偏差値に関係なく、合否が決まってしまう可能性もあるので注意が必要です



偏 差 値

■問題の形式
中学受験を初めて経験される保護者の方が誤解されているのが、偏差値です。
中学受験の場合、いろいろな模試があり、偏差値に違いがあります。高校受験の偏差値と混同されていることが多いようですが、全くと言っていいほど違います。高校受験は、中学生のほとんどが受験し、偏差値がそのまま高校のレベルと考えることができますが、中学受験は、地域差はありますが、小学6年生の10%〜50%程度しか受験しません。従って、高校受験と比べると中学受験の偏差値は10〜15ポイント加えると目安になるでしょう。
(模試により、また合格可能性により差異はあります。)
偏差値40台の中学校でも受験勉強しなければ、なかなか合格できません。基本的に6年間通うのですから、学校の名前だけやうわさに惑わされず、正確な情報を基に選択することが重要です。また、偏差値だけでなく、その他の情報、大学進学率や実績、推薦入試枠等も考慮に入れることも重要です。偏差値50台でも立教大学にかなり人数の推薦枠を持っている中学校や同じく青山学院大学に今後、推薦枠が増える予定の中学校もあります。立教大学や青山学院大学を志望するのであれば、無理して上位校を選ぶよりも有利といえるでしょうし、当然、偏差値も年々上昇していきすから、入学しても後悔はしないと思います。
現に、大学への指定校推薦の人数を増やして、偏差値を上げていった中学校もあります。
中学受験の場合、6年間一貫の学校に入学するのですから、ある程度将来の保証が欲しいのも当たり前だと思います。何の保証もない学校のネームバリューだけで無理して受験するよりも指定校推薦という確実とは言えないまでもある程度の保証のもと、中学校を選んだほうが、入学してからも目標が立てやすく、入学してから起こりがちな中だるみの防止もできると思います。

ここまで、中学受験の基本情報、学校の選択等について解説してきましたが、最終的には、通うのはお子様です。お子様にあっているかどうかが、一番の条件になります。 ただ、中学受験は、高校受験や大学受験と違い、お子様が小学生ですから、そういったところも保護者の方が、慎重に考慮して、話し合いながら、決定していくことが必要になります。
従って、信頼のおけるプロからのアドバイスを受けたり、中学校の説明会にこまめに通ったりすることが重要です。たとえ、志望してない学校や地域の学校でも足を延ばして、説明会に参加してみて下さい。以外とお子様にあっていたり、思ったより近かったりします。
(距離ではなく、通学時間を考慮して下さい。)
6年間通うのですから、こういった本当の初歩を間違えないようにしないと、結果後悔したり、最悪の場合は、やめてしまったりといった不幸なことになってしまうことになります。